2012年8月17日金曜日

『天地明察 下』 冲方丁

『天地明察』の下巻

いよいよ渋川春海が暦の改正に動き出す。
ひとつのことに生涯を賭けるっていうのは素晴らしい。
歴史ものとして面白かったし、物語として面白かった。
でも、個人的に一番注目したいのは、中国で使われている授時暦を採用しようとしたけど、それが間違っていたっていう出来事。関孝和の示唆によって、春海はその事実に気付いたわけだけど、どれだけ権威的なものであっても間違いは起こりうるっていうことは、常に念頭に置いておかなければいけないことだと思う。力あるものに対して引け目を感じることだけはしたくない。

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